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筋トレは週何回やるべき?理想の頻度と継続のコツを解説

筋トレを実践している人やこれから筋トレを始めようとしている人にとって、筋トレの頻度は非常に気になるポイントではないでしょうか。
トレーニングは適切な頻度で行うことで、より効果的に成果を得られる可能性が高くなります。

この記事では、筋トレを行う上で「どれくらいの間隔」と、「どれくらいの頻度」で行うべきか詳しく解説します。

 

適切な筋トレの頻度

筋トレは、実は毎日同じ部位を鍛えすぎると非効率的になってしまう場合もあります。

なぜ毎日おこなう筋トレが適切ではないのかというと、「超回復」の時間が挙げられます。超回復とは、トレーニングした部位の機能や限界がトレーニング後の一定の期間、トレーニング前よりも高いパフォーマンス能力を獲得することを指しており、一般的には48時間から72時間の休息をとることによって傷ついた筋肉が修復します。この段階を繰り返すことで筋組織が太くなっていきます。つまり「超回復」の原則を考えると計画的に筋肉を鍛え、48時間から72時間(部位による)の休息をとった方が効率的なのです。

結論、超回復に要する時間を考慮すると理想的な筋トレの頻度は1つの部位に対して2~3日に1回ということになります。

参考:「超回復」について 理学療法士 武内望、上腕屈筋群の伸張性レジスタンストレーニングに関する基礎的研究(2) : トレーニングの頻度について 野坂和則、坂本啓、玉木伸和

 

筋トレにおすすめの時間帯

朝トレーニングをして1日を爽やかに過ごす、昼の空き時間にサクッとトレーニングするなど、ライフワークに合わせてトレーニングされている方も多く、間違いではありません。

しかし当コラムで筋トレにおすすめする時間帯は「夕方から夜にかけて」です。理由として、体温が上昇しやすい時間帯であること、交感神経が優位になりやすいこと、そして休息が取りやすいことが挙げられます。

日本の大手医療機器メーカーが運営しているテルモ体温研究所は「体温の概日リズム(24時間単位の体温リズム)」を紹介しているなかで、体温は夕方が最も高く、夜になると下がり始めるとしています。

朝や夜といった体温が低い状態では血管が収縮されて血流が減少しやすいため、なるべく体温が高い時間帯、つまり血流が良い状態で筋トレするのが望ましいのです。

また、夕方から夜にかけては、身体が活動している時間帯のため交感神経が副交感神経よりも優位に働きます。

交感神経が優位に働くことで心拍数が増加したり、血管の収縮が活発になるため、筋トレに適した興奮状態を作りやすくなります。

また、運動後は交感神経が落ち着き副交感神経が優位になる(リラックスした状態)ので、夕方から夜にかけての筋トレは、夜間に休息(睡眠)を取りやすくなることにも繋がります。

筋トレ後に必要な栄養を補給して休息(睡眠)することで、筋肉が修復されやすくなります。特に睡眠中は筋肉の修復に必要な成長ホルモンが分泌されて、たんぱく質の合成が進むことが期待できるのです。

参考:知っておきたい体温の話 テルモ体温研究所、冷えない体に 冷えと血行 大正製薬ダイレクト、良質の睡眠で抗糖化 東京月島クリニック

 

1回あたりの筋トレ時間

1回あたりの筋トレ時間は、部位や種目によって異なりますが、一般的には30分から60分が理想とされています。

理由としては①集中力の持続時間②疲労による怪我や事故の防止、そして筋肉の分解を防止する狙いがあります。

健康食品を扱うサントリーウエルネスでは「大人の集中力の平均持続時間は約50分」と紹介しています。

また、人の集中力は15分程度高いレベルで続くものの、その後1度落ち込んで再び15分程度集中する周期があるとしています。

筋トレ中に集中力が切れてしまうと効果的な正しいトレーニングを行えなかったり、過剰な疲労によってトレーニング器具を落としてしまう事故や、思わぬ怪我を招いてしまう恐れもあります。

さらに、トレーニング強度にもよりますが、筋繊維の修復が必要な高強度な筋トレを長時間おこなうと、エネルギー源となる筋グリコーゲンが不足してしまい、結果的に既存の筋肉が分解されてしまう可能性もあるのです。

せっかく筋肉のために良かれと思って努力をしても、「実は筋肉が減ってしまった」「怪我をしてしまった」というような本末転倒な事態を避けるためにも、初心者の方は1回あたりの筋トレ時間を30分から60分以内に収めることをおすすめします。

参考:集中力が続かない!?集中力を維持して物事に取り組むための方法と生活習慣 サントリーウエルネス、筋グリコーゲン 厚生労働省

 

超回復に要する時間

筋トレ後に休息をとり、筋繊維の修復を目指す超回復について、筋トレの頻度を計画するうえで意識したいこととして「超回復に要する時間」があります。

超回復に要する時間は筋肉の部位ごとに異なるのです。

理学療法士の武内望氏は、超回復に要する時間を部位別に大きく区分して紹介しています。

  • 大胸筋・広背筋:72時間
  • 上腕二頭筋・上腕三頭筋・三角筋:48時間
  • 腹筋やふくらはぎ:24時間

大きな筋肉である胸筋(大胸筋)や背筋(広背筋)をはじめ、「太もも」の大腿四頭筋や大腿二頭筋などは超回復に72時間程度要するとされています。

また、腹筋や上腕二頭筋といった部位は、胸筋や背筋と比較すると超回復にかかる時間は短めです。

このことから、超回復にかかる目安時間が24時間とされている腹筋に関する筋トレは1日から2日の頻度でおこなっても問題ないと判断できます。

一方で、胸筋や背筋といった大きな筋肉は、超回復に72時間かかるとされるため、3日に1回の頻度で計画するのが望ましいでしょう。

つまり、「毎日筋トレできない部位がある」という認識の裏を返せば、「筋トレで鍛える部位を計画的に変えれば連日にわたって筋トレが出来る」ということになります。もちろん疲労などご自身の体とよく相談した上で頻度を設定していただきたいですが、「今日は胸の日」「明日は脚の日」と、部位を分けてトレーニングを行うことは珍しいことではなく、筋トレ経験者やアスリートの中ではポピュラーなスケジュールの組み方です。

筋トレの計画を立てるうえでは、各部位の筋肉が超回復に要する時間を把握しておくことで、より効率的な計画が立てられるようになります。

 

超回復を意識した筋トレスケジュール

先述したように、筋肉の部位によって超回復に要する時間は異なります。超回復にかかる時間を考慮して1週間の筋トレスケジュール例を作成したので、参考にしてみてください。

 

筋トレ初心者におすすめの筋トレスケジュール

まずは1週間に2回、ジムに通ってみたいという方向けのスケジュールです。
1週間のうち、上半身(胸筋・背筋・肩・腕)と下半身+肩腕の2回に分けています。

  • 月曜日:上半身(ベンチプレス・チェストプレス・腕立て伏せ・チンニング・ベントオーバーロー・ショルダープレス・バーベルカールなど)
  • 火曜日:休息
  • 水曜日:休息
  • 木曜日:下半身+肩および腕(スクワット・レッグプレス・カーフレイズ・ショルダープレス・バーベルカールなど)
  • 金曜日:休息
  • 土曜日:休息
  • 日曜日:休息

筋トレ初心者の場合は、上半身と下半身を分けることで3日から4日に1回の頻度で筋トレするのがおすすめです。

超回復を意識するだけでなく、なるべく筋トレを習慣化させるためにも3日または4日に1回の頻度で続けられると良いでしょう。

 

筋トレ中級者以上におすすめの部位別筋トレスケジュール

  • 月曜日:胸(ベンチプレス・チェストプレス・腕立て伏せなど)
  • 火曜日:背中(チンニング・ベントオーバーローなど)
  • 水曜日:脚(スクワット・レッグプレス・カーフレイズなど)
  • 木曜日:肩および腕(ショルダープレス・バーベルカールなど)
  • 金曜日:休息
  • 土曜日:胸(ベンチプレス・チェストプレス・腕立て伏せなど)
  • 日曜日:背中(チンニング・ベントオーバーローなど)

中級者以上の筋トレスケジュールでポイントとなるのが、超回復にかかる48時間から72時間を確保するため「連続で同じ部位を鍛えないこと」です。

 

筋トレの運動強度

筋トレの頻度に加えて、筋トレの「運動強度」も大切です。筋トレの強度設定は「トレーニング3大原理」のひとつである「過負荷の原理(オーバーロード)」を意識しましょう。

「過負荷の原理」とは、それまでにおこなっていた運動より難度や強度が高い運動をおこなうことで筋力や技術が向上することです。

筋トレを通じて身体に変化や成長を求める場合、いつも同じ負荷ではなく、徐々に負荷を高めていく必要があります。

例えば、今週の筋トレでベンチプレスが30キロだった場合、来週は負荷を高めて35キロに挑戦するといったイメージです。

参考:「トレーニングの原理・原則」に関する一考察 齋藤健治(名古屋学院大学 医学・健康科学・スポーツ科学)

 

トレーニングの3大原理&5大原則

最後に少し専門的な話となりますが、ご紹介させてください。
筋トレするにあたり「トレーニング3大原理」や「トレーニング5大原則」といった原理、原則を知っておくことで、筋トレがより充実したものになるでしょう。

 

トレーニング3大原理

  • 過負荷の原理:一定以上の運動負荷を与えることで機能が向上する原理
  • 可逆性の原理:トレーニングで得た効果はトレーニングを止めると徐々に失われる原理
  • 特異性の原理:トレーニングで刺激した部位(機能)にだけ効果が出る原理

トレーニング3大原理は、トレーニングによって身体で起こる現象です。

 

トレーニング5大原則

  • 全面性の原則:全身をバランスよく鍛えて、持久力や柔軟性なども備えた総合力を高める
  • 個別性の原則:個々の身体能力や体力に合わせたトレーニングを行う
  • 意識性の原則:トレーニングの内容や目的、意義を明確に理解する
  • 漸進性(ぜんしんせい)の原則:同じ負荷で続けるのではなく、徐々に負荷を高めるなど定期的な修正を加える
  • 反復性の原則:体力や技術にとらわれることなくトレーニングを継続する

トレーニング5大原則は、トレーニングの効果を得るうえで必要な法則です。

 

まとめ

頻度・時間・スケジュール・強度から、筋トレをより効果的に行う計画の立て方をご紹介させていただきました。

継続のコツは「無理なく」「ルールに則って」「いつやるか予め決めておく」ことです。
義務ではなく楽しむことが大切ですが、「いつ・何を・どれくらいやるか」は決めておくことで、より効率的に結果を出すことができ、変化を感じることで継続のモチベーションにも繋がるのではないでしょうか。

トレーニング内容や変化をメモしたり、好きな方はトレーニング中に聴く音楽やファッションに意識を向けてみても良いかもしれません。

そして大前提として、怪我や持病、日々の忙しさなどご都合もあるかと思いますので、無理のない筋トレのスケジュールを計画しましょう。

超回復にかかる時間を考慮し、十分な休息を取り入れたうえで、ぜひ筋トレのある生活を楽しんでください。

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